2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧
前編、中編の続きです。 研究不正ー底なしの泥沼 実は小保方氏のSTAP細胞論文が騒動になりはじめたとき、バイオの科学者たちは、それほど驚かなかった。(中略)実はバイオ研究の論文は結構適当で、ときにウソが混じっていることは、バイオ研究者のあいだで…
前編からの続きです。 教授たちは、大学院生やポスドクの問題で大きな声をあげることはない。自分たちの学問の自由を侵すものには反対するのに、若手研究者たちの学問の自由を奪いながら研究している。 大学院生やポスドク、テクニカルスタッフなどのピペド…
こんなニュースが入ってきました。 <a href="http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2015_0324.html" data-mce-href="http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2015_0324.html">NHK NEWS WEB 『小保方証言』STA…
「嘘と絶望の生命科学」(榎木英介著、文春新書)を少し前に読みました。筆者の榎木氏は他にも「博士漂流時代」や「医者ムラの真実」(どちらもディスカヴァー・トゥエンティワン)などの本を執筆されている病理医の方です。 嘘と絶望の生命科学 (文春新書 9…
適当に科学関連のニュースを漁っていたらびっくりするようなニュースを見つけました。 流し台に水銀ポイ! 女学生には暴言…京都工繊大の教授に停職処分もうどこから突っ込んでいいのかわかりませんがすごいことをやらかした教授がいるみたいです。さらにアカ…
おかげさまで今月のPVが100を突破しました。このブログを見てくださる方々のために面白い記事を書けるようさらに努力していきたいと思います。これからも「理系凡人のつぶやき」をどうぞよろしくお願いします。 2015年3月23日 michikusakagaku
STAP事件では再生医療に期待する患者さんが失望させられたり、前の記事で紹介したように多額の経費(税金)が疑惑の検証に使われたりと様々な被害が出ました。しかし、表には出てこない「被害者」もたくさんいたはずで、その一つが研究活動おいて実質的に実…
こんなニュースが入ってきました。 <STAP細胞>理研、調査に8360万円 突出した代償に(毎日新聞) - Yahoo!ニュースheadlines.yahoo.co.jp 理研によると、疑惑が発覚してから約1年間にかかった主な経費の内訳は、STAP細胞の有無を調べる検証実…
中編からの続きです。 一方、改訂されたガイドラインのもう1つの柱となっているのがデータ管理の徹底です。来月の運用開始に先駆けて、環境を整えている大学があります。 東京大学分子細胞生物学研究所では、論文不正の疑惑が起きた直後から実験データをす…
前篇からの続きを書きたいと思います。 あとを絶たない論文不正 信頼は取り戻せるか スタジオには浅島誠氏(日本学術振興会理事)がゲストとして出演していました。 初めに少し注意が必要だと思っているのは、でっちあげの研究というか悪い研究をしている人…
NHKのクローズアップ現代(2015年3月10日放送)で研究不正に関する話題が取りあげられました。こちらで番組を文字に起こしたものが閲覧できるのでいろいろツッコミながら見ていきたいと思います。番組の前半はかつて私も取りあげた東大分生研(加藤研)の話で…
前の記事では研究不正(ミスコンダクト)の定義について書きました。現状ではオーサーシップに関わる不適切な行為(ギフトオーサーシップなど)の扱いは機関によって異なる、つまり明確な研究不正というよりはグレーゾーンな問題であると捉えられているよう…
このブログで研究不正の話をいくつかしているので、ここで研究不正の定義について少し考えて見たいと思います。 背信の科学者たち 論文捏造はなぜ繰り返されるのか? 作者: ウイリアム・ブロード,ニコラス・ウェイド,牧野賢治 出版社/メーカー: 講談社 発売日…
自分が大学に在籍していた時にはよく指導教員から「出した論文で教員の評価が決まる」なんて言われたものですが、いったいどんな論文を出せば高い評価が得られるのでしょうか? パブリッシュ・オア・ペリッシュ―科学者の発表倫理 作者: 山崎茂明 出版社/メー…