理系凡人のつぶやき

科学に関することだけでなく興味があることについていろいろと書いていくつもりです。

小保方さん弁護団がNHKに抗議文

以前書いた記事に関係するこんなニュースが入ってきました。

 NHKが今年3月20日にテレビ等でおこなった報道と、3月24日にウェブサイト「NHK NEWS WEB」に掲載した「『小保方証言』STAP問題の真相」と題した記事に対して小保方氏の弁護団が抗議声明文をNHK理研に送りつけたようです。

個人的な第一印象としてはまだ小保方さんは弁護団を雇っていたのかというのと今更騒ぎ立てても逆効果なんじゃないかと感じました。

弁護団は、小保方氏が昨年4月の会見で述べた内容と、昨年11月に調査委員会におこなった証言は矛盾しないと主張。「視聴者に対し、小保方晴子研究員があたかも昨年4月の会見で故意に虚偽の事実を述べたかのような印象を与えるものであるが、事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できない」と、NHKの報道姿勢を非難している。(下線はmichikusakagaku)

そもそも小保方氏が実験事実を正確に記録、記載せず(=実験ノートのつけ方が杜撰、データがほとんど残っていない、追試ができない、グラフを改ざんする)に誤った論文を出したことが原因です。もちろん報道による個人への過剰な攻撃は避けるべきですが今回の報道内容がそれに該当するとは思えません。

理研にも同様の抗議文を送り、非公開のはずの調査委員会のヒアリング内容が報じられた点について「情報管理のあり方に対し強く抗議をする」と記している

これに関しては一部納得できる点もあります。確かに非公開のはずの情報が表に出てきたのは問題だと思います。ただ、情報をリークした人はおそらくこのままSTAP問題があやふやなままに終わってしまうことを危惧したのではないでしょうか。もしそうなら小保方氏があらかじめ釈明を行っておけばこのような事態は防げたのかもしれません。 

そもそも、このNHK NEWS WEB記事は、冒頭から「小保方批判」のトーンで作られており、およそ公正な記事とは解し得ない。(抗議声明より)

そもそも今回のNHKの報道は小保方氏と理研を批判するものなので、冒頭から「小保方批判」のトーンで作られているのは当たり前です。STAP事件がここまで大きくなったのは小保方氏だけでなく周りの研究者や理研の事後収集のまずさにあったことは間違いありませんが。

 

最近ではあまり研究不正に関する突っ込んだ報道があまりされない中で、今回の報道はSTAP事件を通して日本の研究社会の危機管理に警鐘をならしたいい報道だと私は思います。