虫取り少年であったあの頃
前の記事に関連する話を少し。
自分は大学・大学院で化学を専攻しましたがその他の分野(生物学、物理学)にも興味があって、大学を修了した今でも個人的に勉強することがあります(時間的な都合でせいぜい新書やブルーバックス、入門書を読む程度ですが)。少なくとも自分は学ぶことや知ることにそれほど抵抗がない人間のようです。どのようにしてこんな性格が形成されたのかということをふと考えて見ると、自分の科学好きの源流は子供のときの虫取りであるという結論にたどり着きました。
実家が特に田舎だったというわけではないのですが、小さな畑や草むらくらいは周りにあったので小学生のころはよく虫取り(バッタやカマキリなど)をやっていました。
- 作者: J.H.ファーブル,J.H. Fabre,山田吉彦,林達夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1993/06/16
- メディア: 文庫
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熱中しているときは学校が終わってから夕方まで草むらという草むらを駆けまわったことを今でも覚えています。そんなに珍しくない虫でも間近で見るとその体の精巧なつくりに驚かされたものです。このような体験を通して自然を学ぶこと(=理科、科学)に興味を持つようになったと今なら思えます。当時、「そんなことは無駄だ」と親に説教されて無理やり勉強させられていたら(テストで点が取れるかどうかは別として)科学を好きになることはなかったと思いますし、両親の寛大さに感謝しています。はたから見ればさながら「鉛を食う虫」のように見えるのかもしれませんが、虫取りによって培われた科学好きという資質は自分にとって一生モノの財産であると思っています。